離島地域におけるエシカル消費に関する研究

Abstract

本研究は、離島地域におけるエシカル消費の現状と課題を、エシカル消費の一類型であるローカル消費の面から明らかにしたものである。 こうした取組みは、従来より地産地消を中心に進められてきた。近年では、地域資源を活かし、6次産業化あるいは農商工連携を通した形で取組みが進められている。離島においても、こうした産業間の連携が進められている。また、自治体では「ふるさと納税」に対する取組みも積極的に進められている。これらの動きは、離島地域の知名度向上等の面で貢献しているが、一方では取組みを進める人材確保、開発した商品の流通、ふるさと納税の返礼品の調達等に対する負担なども課題となっている。 これらの取組みは、島外との関係を構築しつつ進めることが重要となる。しかし、取組みを支える主体の確保も重要である。今後、島内での実践を支える消費者の育成も重要となるといえよう。