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Please use this identifier to cite or link to this item: http://hdl.handle.net/10561/1467

Title: 通貨の本質論を踏まえた、「マイナス金利政策」の効果・影響の検証
Author: 石田, 和彦
Author's alias: Ishida, Kazuhiko
Issue Date: 31-Mar-2018
Publisher: 長崎県立大学
Shimei: 学長裁量研究成果報告書
Volume: 平成29年度
Issue: 佐世保校
Start page: 70
End page: 75
Abstract:  マイナス金利政策の効果波及経路については、標準的な経済学・金融論の考え方に基づき、多くの先行研究が理論的に明確に存在するとの見解を示している。  しかし、政策的マイナス金利適用は日銀当座預金に限られ、その貸借市場であるコール市場金利が同時にマイナス化しても、それ以外の金利への波及効果は、銀行行動に依存すする。金利ゼロの現金が存在し、裁定から預金金利も基本的にはマイナスにはなれない中で、収益悪化の恐れ等から銀行が貸出スタンスを積極化させることがなければ、波及効果はその出発点で働かない。その意味で、マイナス金利政策はそもそも内部に矛盾を孕んだ政策である。  実際、マイナス金利政策導入以降の、各種の金融統計データでみると、まだ十分なデータ数が揃ってはいないため暫定的結論となるが、貸出金利の低下加速はあまりみられず、銀行貸出の伸びも一旦は高まったものの、銀行収益の悪化と共に再び低下するなど、明確の効果は確認できない。
Keywords: マイナス金利政策
金利裁定
預金通貨
銀行行動
URI: http://hdl.handle.net/10561/1467
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