中高年看護師が加齢による身体的変化に伴い直面する業務遂行上の困難

Abstract

目的：中高年看護師が加齢による身体的変化に伴い直面する業務遂行上の困難を明らかにし、その特徴とベッドサイドでの実践継続に必要な支援を考察する。 方法：48病院の45歳以上の看護師703名に郵送法による質問紙調査を実施した。質問紙は、加齢による身体的変化に伴う困難と対処の内容を問う自由回答式質問、個人特性を問う質問から構成した。回収した443部（63.0％）の内、有効回答339部をBerelson, B.の方法論を参考にした看護教育学における内容分析により分析した。 結果：【適切な照度と視点の遠近に応じた眼鏡等による適切な矯正なし状態での業務遂行に不可欠な文字・数字・目盛りの読み取り難渋】【援助実施や実施に必須の姿勢保持による身体の損傷や痛み・症状の誘発】等18カテゴリが形成された。 結論：ベッドサイドでの実践継続に向けて、作業環境の整備、他スタッフによる理解の促進、柔軟な働き方の検討が必要である。